WRCナニワのプライベーター【#02.国際ライセンス再取得への道 第1戦(富山)】

WRCナニワのプライベーター【#02.国際ライセンス再取得への道 第1戦(富山)】

YMワークス ドライバー担当の島田です。

今回は完全な事後報告になってしまいますが、国際ライセンス再取得のために出場した11月上旬のラリーについてです。

ライセンスを国内Aから国際Rへ推薦で上級申請する場合、3回分の完走記録(=スタンプ印)が必要なのは前回お伝えしたとおり。(推薦ではない通常の上級申請なら6回分が必要)

これは全日本選手権でも地方選手権でもカウントの対象になりますが、2019年に開催されるターマックラリーは中部・近畿エリアではANDテクニカルツアー(富山県南砺市)を残すのみ。

このラリーの特別規則書が発行された10月中旬時点で、私自身は国内ライセンス未取得、車両は未完成、コドライバー未確定と、あまりにも不確定要素があり過ぎるため、今回はパスかなと思い始めた矢先、中村監督から「出ますよー」と軽~いひと言。(汗)

そして迎えた11月10日、ANDテクニカルツアー本番です。

その模様はYMワークスのフェイスブックにもアップされていたので、ご覧になられた方もおられると思いますが、穏やかな天候とは裏腹に、路面コンディションや自身のメンタル面も含め、容易いラリーではありませんでした。

第1セクションは快晴。しかし前夜の雨により全線ウエット。

若干古いラジアルタイヤのせいか最初のコーナー立ち上がりでアクセルを入れると、フロントタイヤがスーっとアウト側に流れ出してプチパニックに…。

チームからは完走指令が出ていたので、道路の中央をトレースしつつアクセルとブレーキをきっちり踏んでいくつもりでしたが、久しぶりの狭い林道に面食らったり、何となく視野が狭くなるような感覚も相まって、タイムは遅いのに余裕が全く無いまま1巡目のSS3本を走り切ったのでした。

サービスは2つのセクション間にある1回のみ。(45分間)

特にトラブルはないのですが、来年のWRC参戦へ向けてシミュレーションに余念のないチームは、私の過小なパフォーマンスとは真逆に、盛大なメンテナンスを展開しています。

その様子を横目で見ながら、ちょっと罪悪感に苛まれた私は、窓でも拭こうと車に近寄ったのですが、メカニック達から「選手は休んで下さい」「メシ喰って下さい」と制止される始末で…。(嗚呼、地方選手権なのにエンジンオイルまで交換してる…)

第2セクションは1巡目と同じ構成でSSが3本。天候は安定し、路面のドライエリアは急速に拡大しています。

当然タイムは上がるのですが、それは他の選手も同じこと。チームオーダーである完走を粛々と実行するのみ。

だったのですが、TCなどで停車中にオフィシャル無線から他選手のタイムが聞こえてしまい、どうしても雑念が入ってしまうのです。

第1セクションで自分の立ち位置は分かっていたのですが、やはり闘争本能の火は燻ぶっていて、それが大きくならないように自制するのは大変でした。

そして最終SS6、コルトRのCVTマニュアルモードにも慣れ、実戦では初体験の左足ブレーキも安定、突然連れてこられたコドラさんとのコンビネーションも良くなり、タイムが向上しかけたところでラリーは終了してしまうのでした。

結果 JAF中部・近畿ラリー選手権 第7戦 DE-2クラス 12位完走/13台中

チームの目標は達成しましたが、いい気分なわけありません。

ただ、自分の場合、練習量によってスピードと安定性が大幅に左右される傾向にあるので、この結果を冷静に分析しつつ、今後は練習強度を高めていく方向になるでしょう。

表彰式後は出場記録カードに完走記録のスタンプを貰い家路へつきました。

まずはスタンプ1個目ゲットです!