新型フォード トランジット クーリエを解説、日本未発売LCVの概要やスペック、販売価格他、正規輸入の可能性や右ハンドル車の並行輸入情報も掲載。

フォード トランジット クーリエは、商用車トランジットシリーズの末弟で、フォードの傑作ハッチバックのフィエスタがベースになっています。フィエスタベースの商用車にはフィエスタとボディを共有する「フィエスタ バン」もありますが、トランジット クーリエは完全なLCV（小型商用車）としてボディ後半は専用のものが与えられています。

最大の魅力はフィエスタ譲りのハンドリングでしょう。退屈とは無縁のドライバーを楽しませる類のもので、定評ある1.0L EcoBoostエンジンと新採用6MTの組合せも絶妙です。外観が物足りない、という方にはスポーティーな「SPORT」グレードも設定されており、唯一無二のスポーツLCVになっています。

かつてはライバル車としてプジョー ビッパー、シトロエン ネモ、フィアット フィオリーノの3兄弟がありましたが、これらはモデル末期に入っており、現在ではフィオリーノが販売されるのみとなっています。新排ガス規制にも対応しているのは新型トランジット クーリエだけで、実質的にこのクラスでは独壇場たる存在。

小さな車体からは想像できないほどの積載量、選べるバルクヘッド（メタルネットが標準）、後席スライドドア、観音開きテールゲート等、商用車としての性能も一級品。インフォメントシステムもSYNC3に進化しており、仕事の相棒として頼もしい存在です。

英国仕様はこの秋に発売予定。国内への輸入実績も少なく、希少性という意味でもオススメのLCVモデルです。