YMワークス ドライバー担当の島田です。
当チームでは、1月に開催されるJAF北海道ラリー選手権への出場を予定しています。
冬の北海道ですから当然スノーラリーで、スタッドレスタイヤによる特殊なラリーになります。
なぜ北海道まで行くのかと言いますと、札幌近郊では昔からウインターラリーが数戦開催されていて、来春までに国際ライセンス再取得を目指すチームクルーにとっては、完走記録(=スタンプ印)の貴重な獲得源になるからです。(国内ラリーは1~2月はシーズンオフで、開催件数が極端に少なくなります)
車両はお馴染み「三菱コルト version-R FF CVT LSD非装着車」に、純正足回り、インチダウンした市販スタッドレスという仕様です。
ウインターラリーにおける重要なポイント。それは、スタートからゴールラインを切るまでトラクションを掛け続けること。
特に2輪駆動の場合、ゼロスタートや対地速度が25km/h未満からの再加速において、ラフなアクセルワークはタイヤを一瞬のうちに空転させ、推進力を失ってしまうのです。
これを避けるために、五感を研ぎ澄ませて、右足に神経を集中し、低速区間ではタイヤを空転させないアクセルコントロールを心掛ける必要があります。スピードメーターの表示ではなく、対地速度が全てなんです。
ちなみに空転状態は、タイヤからの音、エンジン回転の上昇、サイドウインドウを流れ去る景色がスローになる、などから判断することが出来ます。そして空転のサインを察知したら右足トラクションコントロールを作動させるのです。
年によってはレッキ中にスタック車が続出する難易度の高いウインターラリーですが、スノードライビングの経験を生かし、コ・ドライバーの北原と共に、完走を目指したいと思います。