トラクションコントロールの警告灯が点灯・点滅している原因と対処法

トラブル症状
トラクションコントロールとは、急加速、急ブレーキ、滑りやすい路面などでタイヤの空転や横滑りを検知してエンジンやブレーキの制御を自動で行う電子制御システムです。このシステムが作動すると、オレンジ色や黄色の警告灯で、車が横滑りしているようなマークや「TRC」と書かれた警告灯が点灯・点滅します。
点灯の仕方やタイミング、消灯の有無などで症状や原因が変わるため、取扱説明書も併せて確認が必要です。
考えられる原因と故障診断
① トラクションコントロールシステムが作動している
原因
タイヤの空転や車体の横滑りを検知し、トラクションコントロールシステムが作動している状態です。このシステムが作動している際は点灯や点滅し、作動が終わると消えるようであれば正常です。
診断方法
正常な場合の挙動は車種ごとに変わるため、取扱説明書をよく確認しましょう。
修理・改善方法
正常な動作であれば処置は必要ありません。
② タイヤセンサーの異常
原因
タイヤの回転数を検知するセンサーが故障すると、正しくトラクションコントロール制御ができなくなるため警告灯を点灯させます。この場合は点灯や点滅したままとなり、エンジンを停止するまで消えません。
診断方法
診断ツールを接続してどのセンサーが故障しているかを判断します。車両によっては異常の発生しているタイヤをモニターなどに表示する場合があります。また、タイヤの回転数は空気圧やABS機能にも影響が出るため、複数の警告灯が同時に点灯するケースが多くなります。
修理・改善方法
故障しているタイヤセンサーを交換することで改善します。
③ ブレーキスイッチの故障
原因
ブレーキの踏み込みを検知するスイッチが故障すると、ABSランプやトラクションコントロールランプが点灯する可能性があります。車両の横滑りはブレーキング時にも起こりやすいため、トラクションコントロールとABS制御の警告灯は連動するケースがあります。
診断方法
ブレーキスイッチのON・OFFはブレーキランプと連動するため、ブレーキペダルの操作とランプの点灯消灯が連動しているかの確認で簡易的な確認は可能です。基本的には診断ツールを接続してエラーの確認などが必要となります。
修理・改善方法
ブレーキスイッチの交換と調整を行うことで改善します。