エンジン停止後にゴポゴポ音がする原因と対処方法
トラブル症状
エンジンを停止すると、エンジンルームあたりからゴポゴポと音がする症状です。エンジン停止後に車内にとどまっているときに気が付いたり、外に出てボンネット近くを通り過ぎたときに音に気が付くことがあります。
音の種類としては液体の中で空気が動いたような音です。基本的にはエンジンルームから聞こえるべき音ではないため、このような音が聞こえる場合は早急に点検が必要です。
エンジン停止後にゴポゴポ音がする場合、考えられるのは冷却水路への空気の噛み込みです。冷却水内に空気が噛み込むと冷却効率が著しく低下するため、オーバーヒートの要因となってしまいます。そのため、メーターパネル内の水温計が通常よりも高い温度を示していないかや、オーバーヒートを表す赤い水温計の警告灯が点灯していないかも確認が必要です。
考えられる原因と故障診断
① エア抜きが不十分だった
原因
車検やメンテナンスの際に冷却水の抜き取りや交換を行った際は、冷却水路内に混入したエアを抜き出す「エア抜き」という作業が必要になりますが、このエア抜きが不十分だった可能性があります。
エア抜きが不十分な場合、暖房が効きにくかったり、オーバーヒートを起こす危険があるため、早急に修理工場への連絡が必要です。
診断方法
車をメンテナンスに出した直後に起こっているようであれば、メンテナンスを行った工場に連絡し、相談が必要です。
修理・改善方法
エア抜きを行うことで改善します。ただし、車両によっては加圧式のリザーブタンクを採用しているものなど、エアが抜けにくい車種もあるため、専門の知識を持つ整備工場で作業を行うことが望ましいです。
② オーバーヒートを起こし冷却水が沸騰している
原因
ラジエーターの不具合やリザーブタンクへの補水忘れなどによってオーバーヒートを起こし、冷却水路内に気泡が発生している状態です。完全にオーバーヒートを起こす手前であることが考えられるため、水温計が異常に高い温度を示しているなどの症状を併発している可能性があります。
診断方法
リザーブタンクに冷却水はしっかり入っているかや、エンジンが冷えた状態でラジエーターキャップを開けてラジエーター内部の水量を確認します。ラジエーターキャップの加圧テストやラジエーターの点検も必要となります。
修理・改善方法
リザーブタンクへの補水が足りていない場合は補水を行い、噛み込んだエアを抜く作業で改善します。ラジエーターキャップやラジエーターに不具合がある場合は、交換することで改善します。
③ 冷却水が漏れている
原因
ラジエーター本体や各ホースなどから冷却水が漏れて、冷却水路内にエアが混入している可能性があります。冷却水の漏れがある場合は、車の使用を続けるとオーバーヒートを起こしてしまうため、至急修理が必要です。
診断方法
車体下部などに冷却水の漏れた痕跡がないかや、エンジンルームを確認して漏れている箇所を特定します。
修理・改善方法
ラジエーター本体やホースなど、漏れの原因となる箇所を特定して交換することで改善します。
