車の給油キャップのカチカチ音がしない原因と対処法

トラブル症状
給油キャップは、燃料キャップやガスキャップと呼ばれることもあります。給油キャップには燃料の給油口をしっかりと閉じて燃料タンク内の圧力を保持する役割がありますので、給油キャップのパッキンをしっかりと密着させるためにはある程度の力で締め付ける必要があります。そこで、必要なトルクで締められたということを知らせるためにカチカチと音がする仕組みになっています。
しかし、給油キャップが故障すると、しっかりと締まらなかったり、規定のトルクまで達したことを判別するためのカチカチ音もしないなどの症状が発生します。
燃料は揮発すると体積が増えるため、燃料が揮発した分燃料タンク内の圧力が上がります。特に夏場は揮発量が多く燃料タンク内の圧力は上がりやすくなりますので、給油口である給油キャップがしっかりと締まっていないと可燃性ガスが噴き出して大変危険です。
夏場は揮発量が多く燃料タンク内の圧力は高くなりますが、冬場は反対に低温になりタンク内の圧力が下がります。燃料タンクが負圧となると燃料を送り出すことが難しくなってしまうため、外気を取り入れて燃料タンクが負圧にならないような仕組みにもなっています。そのため、給油キャップの異常を放置すると冬場にエンジンがかかりにくいなどの症状が発生する可能性も出てきます。
考えられる原因と故障診断
① 給油キャップ内部の故障
原因
ある一定のトルクで締め付けられるとカチカチと滑って力を伝えず、オーバートルクとなることを防ぐ構造となっています。しかし、このカチカチと鳴る爪の部分が損傷してしまうと音がしなくなります。また、ある一定のトルク以上締まらないようにしていますが、反対に一定のトルクまではしっかり締め付けられるということを意味します。この部分が故障すると規定のトルクまで締め付ける前に滑ってしまい、締め付けが困難になります。
診断方法
車の周囲にガソリンの臭いが充満していたり、給油キャップを締める際に異常に軽い、空転してしまうなどの症状は給油キャップが故障している可能性があります。
修理・改善方法
給油キャップを交換することで症状が改善します。純正部品を使用することで、適切な機能を回復させることができます。