給油口のカバー(フューエルリッド)が開かない原因と対処方法

トラブル症状
燃料を給油しようとしても、燃料タンクの蓋が開かないという症状です。燃料タンクの蓋は、フューエルリッド、フューエルドアなど様々な呼称があります。開け方も車種によって様々あり、運転席右側のシート下部にレバーがあるタイプ、膝の前あたりのパネルにあるタイプ、操作ボタンやスイッチがなく、燃料タンクの蓋を一度押し込むと少し開くタイプなどがあります。また、故障時の応急処置としてトランク内のカバーを開けると強制解除レバーなどがある車種もあります。
考えられる原因と故障診断
① ワイヤーの断線
原因
開閉がワイヤー式の場合は、運転席のレバーと燃料タンクの蓋のロックを繋ぐワイヤーが切れてしまうと開けることができなくなります。
診断方法
レバーを操作した際の感触が軽く、レバーだけが動いているような場合はワイヤーが断線している可能性があります。
修理・改善方法
ワイヤーの交換をすることで改善します。また、車種によってはトランクルーム内に強制的に解除するレバーが隠されているなど、応急的な操作方法がある場合もありますので、取扱説明書の確認が必要です。
② スイッチの故障や断線
原因
電動式の場合は、燃料タンクの蓋を開けるスイッチが故障していたり、配線が断線していると燃料タンクの蓋が開かなくなってしまいます。電動式かワイヤー式かの判断は取扱説明書を確認するのが確実です。
診断方法
テスターを使用してスイッチ部分やアクチュエータ部分の電圧や導通の確認を行います。
修理・改善方法
スイッチの交換や配線の修理によって改善します。
③ アクチュエータの故障
原因
電動式の場合は蓋を開けるためのアクチュエータ(モーター含む)があり、このアクチュエータが動かなくなると蓋が開かなくなってしまいます。
診断方法
アクチュエータにかかる電圧の測定や、単体点検を行うことで不具合が起きていないか確認します。
修理・改善方法
アクチュエータの交換によって改善します。
④ 雪や氷による固着
原因
燃料タンクの蓋内部に雪や水分が侵入し、気温の低下によって凍り付くと蓋が開かなくなることがあります。
診断方法
燃料タンクの蓋周辺に雪が入り込んだ形跡がないか確認します。
修理・改善方法
ぬるま湯をかけるなど、氷を溶かすことで開くようになります。