ブレーキペダルを踏み込むとシューと音がする原因と対処方法

トラブル症状
ブレーキペダルを踏み込んだ時に「シュー」と音が鳴る症状です。この症状は音の発生箇所により原因が異なります。室内やペダルの奥から聞こえる場合には倍力装置(ブレーキブースター)が原因として考えられ、タイヤ周辺から聞こえる場合はブレーキローターやドラムに錆が発生している可能性があります。また、倍力装置は負圧と大気圧を利用しているため、空気の流れる音がすることがありますが、これは異常ではありません。
考えられる原因と故障診断
① 倍力装置のエア漏れ
原因
ブレーキペダルを踏み込んだ力をアシストする重要な部品である倍力装置は、負圧の部屋と大気圧の部屋があります。この部屋は膜のような部品で仕切られていますが、この膜に劣化によって穴が空いてしまうと、空気が漏れる音が聞こえます。
診断方法
倍力装置からわずかに音が聞こえること自体は異常ではありませんが、通常より音が大きかったり、ブレーキペダルが重い、ブレーキ力が弱いなどの症状が発生している場合には倍力装置の異常が考えられます。
修理・改善方法
倍力装置の交換によって改善します。
② ブレーキディスク、ブレーキドラムの錆
原因
凍結防止剤や海辺の潮風などにさらされたブレーキディスクやブレーキドラムは、数日で錆が発生します。ブレーキング時にこの錆がこすれることによって「シュー」という音が聞こえる場合があります。特に軽めのブレーキをかけると症状が発生しやすくなります。
診断方法
タイヤの隙間からブレーキディスクを目視によって確認します。ブレーキドラムの場合は分解が必要となりますので、分解後に目視確認となります。
修理・改善方法
錆が軽い場合は通常の運転を続けていれば自然に磨かれますが、錆がひどい場合には取り外して研磨が必要になります。