車の跳ね返り・揺れが大きい原因と対処方法

トラブル症状
走行時に車が路面から突き上げられたようなショックが伝わりやすく、振動や揺れも大きいという症状です。車自体が固いような印象を受けたり、振動が吸収されずに直接揺れが伝わっているような印象を受けることが多くなります。
チューニングやカスタムによる症状の場合もあり、一概に故障とは言い切れません。
考えられる原因と故障診断
① 扁平タイヤを履いている
原因
純正タイヤからホイールのインチアップを行うと、タイヤ扁平率は低くなります。タイヤの扁平率が高いとタイヤ側面の厚みが多く、ショックや振動の吸収率も高くなりますが、低扁平のタイヤを装着すると側面の厚みが薄くなった分振動やショックが伝わりやすくなり、乗り心地は悪くなりやすい傾向にあります。
診断方法
扁平率の高いタイヤを装着し、違いを比べることで判断が可能です。
修理・改善方法
乗り心地のみを改善するには扁平率の高いタイヤに交換することで改善します。
② サスペンションが固い(強い)
原因
車のショックや沈み込みなどを吸収するサスペンションが固いと、路面の凹凸や振動の吸収率が低く車内に伝わりやすくなります。一般的にサスペンションの調整は足回りを固くするや、柔らかくするという表現が用いられ、柔らかいほど振動やショックの吸収力は強くなり、固いほど振動や揺れが大きくなります。
診断方法
スプリングの固さはスプリングレートという単位で表されます。純正に比べて固いものに変更していないかの確認が必要です。
修理・改善方法
スプリングの交換や調整によって改善します。
③ 過積載
原因
車両の積載量や乗車人数の上限を超えていてサスペンションが沈み切ったような状態になると、沈みしろが無くなり路面の凹凸や振動を吸収することができず、突き上げたような状態になってしまいます。
診断方法
搭乗人数や積載している荷物の重さを確認します。乗用車の場合は、定員×55kgで大まかな重量限度の目安となります。
修理・改善方法
荷物や搭乗者を減らし、重量を軽くすることで改善します。
④ショックアブソーバーが抜けている
原因
路面からの衝撃やサスペンションの伸び縮みを減衰する役割を持つのがショックアブソーバーですが、内部のオイルやガスが抜けてしまうと減衰力が無くなってしまいます。減衰力がなくなってしまうと、路面からの衝撃をサスペンションだけで吸収できずに突き上げてしまったり、車体が揺れやすくなる原因となります。
診断方法
車体の沈み込み具合や、試運転による確認を行います。また、オイルが漏れていないかなどの目視による点検も有効です。
修理・改善方法
ショックアブソーバーの交換によって改善します。