ホイール・足回りから異音がする原因と対処方法
トラブル症状
走行しているとホイールからカチャカチャやコツコツという音が聞こえてくる症状です。旋回や直進に関係なく聞こえる場合や、音の大小など症状は様々あります。音の原因によっては特に異常がなく、そのままでも問題ない場合もありますが、基本的には異音に気が付いたら点検をして、原因を特定する必要があります。
考えられる原因と故障診断
① ホイールキャップの変形音
原因
鉄製のホイールにはホイールキャップと呼ばれる樹脂製のキャップが装着されることがあります。鉄製のホイール以外にもアルミホイールのナット部を隠す装飾用キャップや、ドレスアップ用のキャップなどがあります。このホイールキャップはボルトなどで固定されているわけではなく、少し大きめのキャップがはめ込まれて取りつけられています。そのため、取りつける位置や状態によって走行時にホイールキャップがきしんで音が発生するケースがあります。
診断方法
ホイールキャップを取り外して走行し、音が消えるようであればホイールキャップが原因と考えられます。
修理・改善方法
音が気になる場合はホイールキャップの取り外しで改善します。ものによっては新品でも音が出るものもあり、特に大きな異常という訳でもありませんので、ホイールキャップに損傷や変形、欠けなどの異常がない場合はそのまま使用しても特に問題はありません。
② 小石が挟まっている
原因
タイヤの溝に小石や異物が挟まり、地面と接触して音がしています。特に溝の深いタイヤで砂利道を走行した後に発生しやすくなります。
診断方法
音がしているタイヤに異物が挟まっていないかを確認します。
修理・改善方法
異物を除去することで改善します。ただし、釘やネジが刺さっている場合には安易に抜き取らず、専門の知識を持つ整備工場へ持ち込むことをお勧めいたします。万が一貫通してしまっていると、釘やネジを抜いた瞬間に空気が漏れ出して完全にパンクしてしまう恐れがあるためです。
③ 小石や異物がブレーキとホイールの間に入ってしまった
原因
ホイールとキャリパーやブレーキカバーの隙間は非常に狭く、一度小石などが入り込むと出にくくなってしまうことがあります。走行中に入り込んだ異物が動き、カチャカチャと音が発生することがあります。
診断方法
タイヤを取り外して異物が入っていないか点検させていただきます。
修理・改善方法
入り込んだ異物を除去することで改善します。特にローターの溝やキャリパーの裏側などは注意深く確認する必要があります。
④ タイロッドエンドやドライブシャフトベアリングの異音
原因
ハンドル操作をタイヤに伝えるためのタイロッドエンド部や、ドライブシャフトのベアリング部に異音が発生すると、ホイール内で反響してホイールから音が出ているように聞こえることがあります。
診断方法
車をリフトアップしてタイロッドエンドやドライブシャフトを点検させていただきます。タイロッドエンドやドライブシャフトに異常が出始めると、直進時よりも旋回時に音が出やすくなるケースもあるため、音の発生タイミングも手がかりとなる場合があります。
修理・改善方法
異常箇所を特定し、必要に応じてタイロッドエンドやドライブシャフトの交換、または修理を行います。
