ワイパーの払拭性能が低下している原因と対処方法

トラブル症状
ワイパーを使用しても拭き取り状態が悪く、筋が残ってしまったり、拭き取りムラができてしまうという症状です。ワイパーの拭き取り状態が悪いと視界が悪化し、運転に支障をきたすことがあります。特に夜間では、対向車のライトや街灯の影響で視界がさらに悪くなり、危険性が増してしまいます。そのため、定期的なメンテナンスを行い、良好な視界を確保することが重要です。
考えられる原因と故障診断
① 油膜の付着
原因
排気ガスに含まれる油分などによって、フロントガラスには徐々に油膜が付着していきます。これにより、光が乱反射して見えづらくなるだけでなく、ワイパーの拭き取りが悪くなります。
診断方法
フロントガラスに霧吹きやシャワーで水をかけて油膜の状態を確認します。油膜が付着していると水が油ではじかれたような動きとなります。
修理・改善方法
油膜除去剤を使用してフロントガラスの油膜を取ることで解消しますが、その状態でガラスコートを行うと効果が長持ちします。
② ワイパーゴムの劣化
原因
ワイパーゴムは約1年で交換が必要な消耗品です。時間が経つにつれて劣化し、ゴムが千切れたり、ひび割れが入ったりして、フロントガラスの水分を均一に拭き取ることができなくなります。
診断方法
ワイパーゴムを目視で点検し、亀裂や変形がないか確認します。
修理・改善方法
1年ごとにワイパーゴムを交換することが推奨されます。ゴムの状態が悪い場合は、早急に交換を行います。
③ ワイパーブレードの劣化
原因
ワイパーブレードは2〜3年に1回の交換が目安です。長期間使用するとブレードに歪みやガタつきが生じ、ワイパーゴムがフロントガラスに密着しなくなるため、拭き取りが悪くなります。
診断方法
ブレードを点検し、歪みや異常がないか確認します。
修理・改善方法
2〜3年ごとにワイパーブレードを交換することが推奨されます。異常が見られた場合は、直ちに交換を行います。
④ ワイパーアームの劣化
原因
新車から5年以上経過すると、ワイパーアームをガラスに押し付けるスプリングが弱くなり、拭き取りが悪くなることがあります。
診断方法
ワイパーアームの動作を確認し、スプリングの状態を点検します。
修理・改善方法
スプリングが弱くなっている場合は、ワイパーアーム一式を交換することが推奨されます。