トラブル症状

メーターパネル内でスパナ（レンチ）のマークが点滅や点灯している状態は、基本的にメンテナンス時期やオイル交換時期を知らせるためのマークで、サービスランプとも呼ばれます。しかし、メーカーや車種によって意味が異なる場合があるため、正確な解釈には必ず取扱説明書を確認することが重要です。また、この警告灯は単独で点灯や点滅する場合もありますが、他のインジケーターや警告メッセージと同時に表示されることもあります。

サービスランプの点灯は、多くの場合は定期的なメンテナンスを促すものですが、車両の重大な問題を示している可能性もあります。特に、他の警告ランプと同時に点灯している場合や、車両に違和感や異音など不調を感じる場合は安全のため運転を中止し、速やかに専門家の診断を受けることが重要です。定期的なメンテナンスと、警告灯への適切な対応が、車両の長寿命化と安全な運転につながります。

考えられる原因と故障診断

① オイル交換時期が来ている

原因

エンジンオイルの交換時期は期間や走行距離によって管理されています。前回の交換から設定された距離を走行すると、交換時期を知らせるためにサービスランプが点灯します。

診断方法

前回のオイル交換時の走行距離を確認します。また、オイル交換時にリセットを忘れると本来のタイミング以外で点灯する可能性があるため、最後のオイル交換の記録も確認してください。

修理・改善方法

エンジンオイルを交換し、その後サービスランプのリセット作業を行うことで改善します。オイル交換とリセット作業は、車種によって手順が異なる場合があるため、不安な場合は専門の知識を持つ整備工場での実施をお勧めします。

② ディーゼル車の水抜きタイミングが来ている

原因

一部のディーゼル車には、燃料フィルターの他に水分や異物を除去する装置が備えられています。その装置に一定以上の水や異物が溜まると、サービスランプが点灯して水抜き作業の必要性を知らせます。

診断方法

取扱説明書を確認し、サービスランプの点灯理由が水抜きタイミングであるかを確認します。ディーゼル車特有の症状であるため、ガソリン車の場合は他の原因を疑う必要があります。

修理・改善方法

専用の手順に従って、溜まった水分や異物を取り除くことで改善します。この作業は車種によって手順が大きく異なり、不適切な作業は燃料系統に悪影響を与える可能性があるため、専門の知識を持つ整備工場での実施をお勧めします。

③ メンテナンス（定期点検）の時期が来ている

原因

前回のメンテナンスから一定時間が経過すると、次回のメンテナンスを促すためにサービスランプが点灯する車両があります。これは異常を示すものではなく、定期点検の時期を知らせる機能です。

診断方法

取扱説明書を確認し、サービスランプの点灯理由がメンテナンス時期の通知であるかを確認します。また、車両の走行距離や最後の定期点検からの経過時間も参考になります。

修理・改善方法

必要なメンテナンスを実施した後、サービスランプのリセットを行うことで改善します。リセット方法は車種によって異なるため、取扱説明書で確認するか、専門の知識を持つ整備工場に相談することをお勧めします。

④ 車両に異常が発生している

原因

サービスランプと同時に他の警告ランプが点灯・点滅している場合には、車両に何らかの故障や不具合が発生している可能性があります。

診断方法

まず取扱説明書を確認し、点灯しているランプの組み合わせが示す意味を確認します。同時に、車両の挙動や音、振動などに普段と異なる点がないかを注意深く観察します。

修理・改善方法

故障個所の特定と修理を行い、その後サービスランプのリセットを行うことで改善します。車両の異常は安全に直結する問題であるため、自己診断や素人の修理は避け、必ず専門の知識を持つ整備工場で点検・修理を受けてください。